多裂筋が骨盤を守る!姿勢改善と腰痛予防の鍵とは?
2018年08月25日
2025.4.15
「骨盤矯正」や「体幹トレーニング」という言葉をよく耳にする昨今。
でも、その裏で見逃されがちなのが“多裂筋(たれつきん)”という筋肉です。
実はこの筋肉、骨盤の安定性において超重要な役割を果たしており、放置すると姿勢不良や腰痛を引き起こす原因にも…。
本記事では、理学療法士の鈴木俊明先生の著書『体幹と骨盤の評価と運動療法』をもとに、多裂筋と骨盤の関係性、そして運動療法でどう改善するかを詳しく解説します。
1. イントロダクション
「腰が痛いけど、どこが悪いかよくわからない…」
「骨盤が歪んでいる気がするけど、どうしたらいいの?」
そんなお悩みを抱える方は、実は“体の奥深くにある筋肉”の働きが低下している可能性があります。
その中でも注目すべきは「多裂筋」。
この記事では、
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多裂筋とは何か?
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骨盤との関係性
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どうすれば鍛えられるのか?
を中心に、理学療法の視点からご紹介します。
2. 多裂筋とは?骨盤との深い関係
2-1 多裂筋とはどんな筋肉?
多裂筋は、背骨を支えるインナーマッスルのひとつで、脊椎の一つひとつに細かく付着しています。
胸椎から仙骨にかけて、つまり背中から骨盤の一部までをつなぐ筋肉で、まさに姿勢の安定を支える縁の下の力持ちです。
特徴としては、
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脊柱を伸展・回旋させる
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骨盤の傾きをコントロールする
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インナーマッスルの中でも、特に深層部にある
など、骨盤の動きや安定性に直結する存在だということ。
2-2 多裂筋と骨盤の役割
骨盤は、体の土台として体重を受け止める“建物の基礎”のような存在です。
そしてこの基礎をぐらつかせないよう、内側から支えてくれているのが多裂筋。
特に、
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仙腸関節の微細な動きの安定
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体幹の左右バランスの維持
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姿勢保持
において、多裂筋の働きが不可欠とされています。
つまり、多裂筋がうまく働かないと、
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骨盤の前傾・後傾バランスが崩れる
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腰椎のアライメント異常が生じやすい
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慢性腰痛や姿勢不良に繋がる
といった問題が起こってしまいます。
2-3 多裂筋が弱くなる原因は?
多裂筋が働きにくくなる主な要因は以下の通りです:
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長時間の座位姿勢(特に前かがみ)
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腹圧の低下(出産後や加齢によるもの)
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腰痛などの痛みを避ける代償動作
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運動不足やストレスによる神経筋制御の乱れ
特に現代人に多いのが「無意識に多裂筋を使わなくなっている状態」。
これは、自覚がないまま骨盤の不安定さや腰痛を招いている“隠れリスク”なのです。
3. 多裂筋を鍛えると何が変わる?
3-1 姿勢が良くなる
多裂筋は姿勢をキープする筋肉です。
深部から背骨を支えることで、無理なくスッと伸びた美しい姿勢が保てます。
猫背や反り腰が気になる方にも、多裂筋の活性化は非常に効果的です。
3-2 腰痛予防・改善に直結!
腰痛の大きな原因のひとつは「体幹の不安定さ」。
特に再発性の腰痛持ちの方は、多裂筋の筋活動が低下していることが多いです。
鍛えることで、関節のズレや神経への圧迫を防ぎ、痛みの発生を抑えることができます。
3-3 骨盤矯正の土台になる
多裂筋がしっかり働いていると、骨盤矯正後の正しいアライメントを維持しやすくなります。
矯正を受けたけれどすぐに戻ってしまう…という方は、
“支える筋肉”である多裂筋が弱っている可能性が高いです。
4. 当院での施術方法・解決策
4-1 評価:多裂筋の状態をチェック
まずは、
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骨盤の動き
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姿勢のゆがみ
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インナーマッスルの協調性
などをチェックし、多裂筋の働き具合を評価します。
触診や運動連鎖の分析を行いながら、負荷が偏っている部位や、筋の働きに左右差がないかなどを確認します。
4-2 手技療法・筋膜リリース
多裂筋の過緊張や癒着がある場合は、まず筋膜リリースや鍼灸などでアプローチ。
特に仙骨周囲のリリースは、仙腸関節の動きを引き出し、多裂筋が使いやすい状態へ導きます。
4-3 多裂筋トレーニング(運動療法)
多裂筋を鍛えるトレーニングは、意識的に行う必要があります。
当院では、
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四つ這いでのドローイン+四肢挙上
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バードドッグ
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骨盤ニュートラルでの腹圧トレーニング
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EMSによるインナーマッスル促通
などを組み合わせて、安全かつ効果的に多裂筋を活性化。
“がんばらなくても効果が出る”ように、一人ひとりの体に合わせたプログラムをご提供しています。
5. よくある質問(Q&A)
Q1:多裂筋を自宅でも鍛える方法はありますか?
はい。バードドッグ(四つ這いになり、手足を交互に挙げる運動)や、ドローイン(お腹をへこませる呼吸法)は自宅でも簡単にできます。
ただし、フォームや呼吸が大切なので、最初は専門家の指導を受けるのがおすすめです。
Q2:骨盤矯正と多裂筋トレーニングはセットで行うべき?
その通りです。矯正で骨の位置を正しても、筋肉が支えられなければまた元の位置に戻ってしまいます。
だからこそ、骨格×筋力の両面からアプローチすることが大切です。
Q3:産後にも多裂筋は関係ありますか?
大いに関係します。
出産後はリラキシンの影響で骨盤が緩んでいるため、多裂筋や腹横筋のサポートが非常に重要です。
産後の骨盤ケアをする際も、多裂筋を活性化するトレーニングを取り入れると効果的です。
6. まとめ
いかがでしたか?
多裂筋は、目に見えないけれど骨盤と体幹の安定に欠かせない筋肉です。
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姿勢が崩れる…
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腰が慢性的に痛い…
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骨盤矯正をしても戻ってしまう…
そんなお悩みがある方は、ぜひ一度“多裂筋”の状態を見直してみましょう。
ひばりが丘にっこり鍼灸整骨院では、多裂筋を中心とした体幹・骨盤トレーニングと手技を組み合わせた施術を行っています。
根本から体を変えていきたい方は、お気軽にご相談ください。
あなたの体が、本来のバランスを取り戻すサポートを全力で行います!
ひばりヶ丘駅で骨盤矯正、産後矯正、腰痛、頭痛、外反母趾、交通事故による治療なら、ひばりヶ丘にっこり鍼灸整骨院にお任せ下さい。